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日本ナレーション演技研究所

 

日本ナレーション演技研究所出身 日笠陽子さん 後編

現在、各所で活躍中の声優陣を多く輩出している「日本ナレーション演技研究所」(以下「日ナレ」)。アーツビジョン、アイムエンタープライズなどのプロダクション直結という大きな魅力を持ち、働きながら、学びながら、週1回3時間から演技レッスンを受けられるシステムを採用している。前回に引き続き、『けいおん!』や『アスラクライン』などの話題作に出演中で、ラジオのレギュラーも3本と絶好調の日笠陽子さんに声優を目指したきっかけ、日ナレ入所時のエピソード、声優志望の方へのアドバイスなど、お話をうかがった。 (2008年6月掲出)

日笠陽子

7月16日生まれ。アイムエンタープライズ所属。2007年に『スケッチブック~full color’s~』(根岸みなも)でデビュー。現在、『けいおん!』(秋山澪)、『アスラクライン』(潮泉律都)に出演するほか、ラジオ番組『A&G REQUEST デジスタ』、『おどろき戦隊 モモノキファイブ』、『らじおん!』のパーソナリティを務める。先日、『けいおん!』の4人のキャストが歌うOP曲とED曲が同時にトップ10入りする快挙を達成。

 

●三石琴乃さんにあこがれて声優の道へ

――声優になりたいと思ったきっかけは何だったんですか?

日笠さん:『美少女戦士セーラームーン』が大好きで、「私もうさぎちゃんになりたい!」と思っていて。その時はうさぎちゃんという人が実際にいて、しゃべっていると思っていたんです。それからしばらくして『新世紀エヴァンゲリオン』を見たら、『セーラームーン』でうさぎちゃん役をやっていた三石琴乃さんがミサトさんを演じてらっしゃると知って、すごくビックリしました。まったく違う役柄だったし、「こんなにいろいろな人になれるんだ」と。声優というお仕事の可能性のすごさを感じて、私もなりたいと思ったのが最初です。

――声優になりたいと思って、中学や高校在学中に何かアクションを起こしたんですか?

日笠さん:中学時代はソフトボールをやっていたんですが、お芝居にも興味が湧いてきて。高校に進学する時に部活をそのまま続けるか、演劇部に入るか、迷ったんですけど、結局ソフトボールを続けることにしました。お芝居がやりたいことは、誰かに相談したり、口に出したりすることがなかったから、声優への想いがどんどん強くなっていたのかもしれないですね。

――芝居をやりたいという気持ちは、声優を目指すようになってから芽生えたんでしょうか?

日笠さん:今考えると、幼稚園の時にやった劇やおままごとなども好きでしたし、アニメだけでなく、ドラマや映画などもよく見ていたので、無意識のうちにお芝居や歌など、表現することへの興味やあこがれがあったのかもしれません。

――役者やお芝居をしたいと思ったら、声優じゃなくてもよかったのでは?

日笠さん:舞台はたくさんの人の前に出ないといけないので、人前に出るととても緊張してしまう私には、ちょっと無理かなって。私は小心者なので(笑)。アニメやマンガが好きでしたし、声優なら、女性でも男の子を演じたりできて、色々な可能性があると思ったことが、声優を選んだもっとも大きな理由だと思います。

――部活をやっていたら、テレビアニメを見る時間はなかったんじゃないですか?

日笠さん:深夜アニメも結構あったので、夜、勉強の合間に見てました。あとマンガが好きだったので、声に出してセリフを読んだりして、声優の疑似体験みたいなことをして楽しんでました。

●進学決定後も夢を捨てず、養成所との両立を決意

――声優になろうと最終的に決めたポイントは?

日笠さん:高校の進路を決める時ですね。周りでは、進学か就職か、という選択をするなか、私も進学先を決めたんですけど、声優になりたいという気持ちも捨てられなくて、学校と両立できる養成所を探すことにしました。親に内緒で資料を取り寄せて、いろいろ見ていたら、日ナレは学校と両立できるようなシステムがあって、さらに三石琴乃さんもご卒業されていたこともあって、即「ここに行こう」と決めました。

――学校の両立を決めた時、ご両親からはどんな反応があったんですか?

日笠さん:実は、事務所に所属するまで母にしか言ってなくて。もちろん今は父も知ってますけど(笑)。たぶん父に話したら反対するだろうなと思ったんです。母に「養成所に通わせてください」とお願いしたら、何とか許してくれて。進学先が被服系の専門学校だったので、父は普通に学校に通っていると思っていたでしょうね。

――普通に学校に通っていれば、養成所にも通っていることはわからないでしょうね。

日笠さん:そうですね。日ナレは週1回のレッスンだったので。父には何か結果を出してからじゃないと言えなかったんです。父もわからないだろうし、自分もちゃんと胸を張って言えるところに行くまでは言いたくなかったんです。

●多趣味で多才、華麗なる習い事歴

――進学先として被服系の専門学校を選んだきっかけは何だったんですか?

日笠さん:多趣味だったんですよね(笑)。別にそういう部活はやっていなかったんですが、趣味として好きで、文化祭などの衣装作りも率先してやっていたんです。そうしたら推薦してもらうことができたので、入学することにしたんです。

――高校時代から推薦されるほど服飾・裁縫など秀でていたというのはすごいです。そのうち、イベントのステージ衣装とか作ったりしちゃうんじゃないですか?

日笠さん:いえいえ、そんなことはないです。今はたぶんちゃんとできないと思います。ミシンさえちゃんと使えるか……。技術系なので、毎日の積み重ねがないとだめなんですよ。そういう点では声優業もそうですね。

――プロフィールにアロマテラピー検定2級とありますが、その資格はいつ取ったんですか?

日笠さん:事務所に所属する直前くらいですね。「カタカナの資格持ってたらカッコイイかも」って(笑)。今ではまったく役に立っていなくて、アロマの匂いさえも「何だっけ?」状態(笑)。その時の感覚で「これ、やりたい!」と思ったら飛びついちゃうんです。猪突猛進型というか、飽きっぽいというか。

――でも声優は長く続けていますからね。それだけ魅力的な仕事なんですよね。

日笠さん:そうですね。母もビックリしてます。「あんなに飽きっぽかったあんたが続いているなんて。よかったわね」って(笑)。昔からそうだったんですよね。水泳も1カ月でやめたし。

――水泳もやってたんですか(笑)?

日笠さん:水泳の先生からは「続けたら絶対、選手になれるわよ」と言われたんですけど、やっぱり好きじゃないと続かないんですよね。

――好きだから始めたんじゃないんですか?

日笠さん:水泳は、無理やり行かされていたところもあったので。でも声優の道は真剣に続けてますから。落ち込んだり悲しくなることもありますが、それでも続いているのは、それだけやりたい事なんですよ。

●ミシンを踏みながら滑舌の練習に励んだダブルスクール時代

――日笠さんの多才さと性格が十分にわかったところで話を戻したいと思います(笑)。高校卒業後、被服の専門学校と日ナレのダブルスクールだったわけですが、大変ではなかったんですか?

日笠さん:専門学校は実技系なので大変ではありましたが、日ナレは週1回で1日3時間のレッスンだったので、両立自体は問題ありませんでした。でも3時間のレッスンを受けるだけでなく、レッスンのない日も毎日、滑舌など自主的に練習を続けなくてはいけないという意識が強かったです。だから専門学校の課題をやる時、ミシンを使いながら滑舌の練習をしたり、電車の中でセリフをぶつぶつしゃべってみたり。はた目で見たら怪しい人に見えるかもしれないですけど(笑)。

――日ナレの週1回のクラスといえば、学生から社会人まで幅広い年齢層の方がいると思いますが……。

日笠さん:私のクラスにも30代の方がいらっしゃいました。同じ目標を持っているけど、いろいろな年齢、いろいろな立場の人達と関われたことで、見識が広がった気がします。

――レッスンはどんな内容だったんですか?

日笠さん:私のイメージでは、アニメのアテレコみたいなレッスンをするのかなと思っていましたが、1年目の基礎科では、芝居をするためのベース作りがメインでした。滑舌、発声、ストレッチから始まり、1人芝居やエチュードなどをやり、本科に上がって舞台をやって。研修科に上がって初めてマイク前でアテレコをやった時はすごく嬉しかったですね。

●芝居初心者のほうがむしろ有利!?

――日笠さんはお芝居の経験がない状態で日ナレに入ったわけですが、初心者ゆえに苦労されたことはありますか?

日笠さん:確かに同じクラスには演劇経験者の方もいらっしゃいましたし、私は未経験で、しかも人前に出るのが苦手なので、「私だけうまくできなくて、みんなに迷惑をかけたらどうしよう?」と不安でしたし、緊張しました。でも講師の方が1人ひとり、丁寧に教えてくださるので、初めてでも大丈夫で、不安もすぐに解消しました。未経験だと癖もついていないため、正しい発声方法など、きちんと最初から基礎を学ぶには、プラスになる場合もあるそうなんです。「勉強してから入ったほうがいいのかな?」と悩んでいる人は、むしろ早く基礎から学んだほうがいいと思いますね。

――週1回のレッスンのたび、自分の成長を感じることはできましたか?

日笠さん:自分ではあまり実感が湧かなかったですね。特に舞台のレッスンでは、役に気持ちを入れて話しているので、客観的に自分を見ることができませんし。でも講師の方から「今のはよかった」とか「ここは変えたほうがいい」と言われて、気付くみたいな。研修科では声優のスキルを学ぶため、いかに自分が話していることを自覚するかを、みっちり教えていただいたので、研修科に入ってから少しずつ、自分がどう話しているかとか、音がよれているとか、わかるようになってきた感じです。講師の方から「役者は怠け者だから自分を律することが大切」と教わってから、「日々精進しなくちゃいけない」という意識を持ち、鍛錬を続けることができるようになったと思います。

●思い出はクラスメイトと凍えながら頑張った舞台練習

――1年目の基礎科で印象的なレッスンはありましたか?

日笠さん:基礎科では、ただガムシャラにやっているだけで、正直いっぱいいっぱいでした。毎回、前回のレッスンで与えられた課題をどう表現するか、そして次のレッスンの課題に取り組むので精一杯で、特にセリフを覚える習慣がこれまでなかったので必死でした。時間があれば移動中や家にいる時にセリフをぶつぶつ言ったり、自分の役以外のセリフを録音したテープを作って、自分のセリフを本息(本番同様な感じ)で練習するという方法をやってみたり。試行錯誤しながら、自分のやりやすい方法を見つけて練習していました。

――次の本科ではどんなレッスンを受けていたんですか?

日笠さん:本科では、基礎科で学んだことの応用編として、舞台のレッスンが多かったです。舞台に立つ度胸がついた感じですね。あと、みんなでよく練習してました。レッスンの日以外にも、代々木公園に何度も行って練習してたのが印象深いです。みんなで舞台をやるとグループの仲間意識も強くなるし、別のグループも同じ課題をやるので、他のグループよりもいい舞台を作りたいという気持ちが強くなって、冬の代々木公園で「寒い」と凍えながら、みんなで練習していたのを覚えています。

●大切なのは自分らしさを見失わないこと

――ちなみに事務所に入ることが決まったのはいつ頃ですか?

日笠さん:本科の終わりくらいです。事務所が決まって、はっきり声優として生きていく覚悟も固まって。でもデビューとか、まだはっきりとイメージができなくて、実際にデビューするまでは1年半くらいの期間がありました。その間、研修科でレッスンを受けて自分を磨きつつ、オーディションのチャンスを待っていました。

――研修科にはデビュー間近の人や既にデビューされている人もいて、レッスン内容も本格的なものになりますね。

日笠さん:そうですね。だから“自分もうまくやらなきゃいけない”というプレッシャーがすごくありましたね。その時に思ったのは、自分らしさを見失っていたんだなと。事務所に入っているからうまくやらなきゃいけないと思うあまり、自分らしくないお芝居をしていて、講師の方に「違う!」と言われてまたへこんで。でも、自由に自分らしさを出して芝居をしたほうがいいんだと気付いたんです。私が受かったのも、たぶん自分らしい部分を出せたからだと思うし、モノマネではない自分の芯を一本決めようって。それを気付かせてくれたのは講師の方や周りの人のおかげなんです。いつものみんなとしゃべっている時の自然体の自分を芝居でも出せればいいんじゃないかと。周りの人達に助けられました。

――悩んだ時、講師の方からアドバイスはあったんですか?

日笠さん:いただきました。「お前のいいところはその明るいキャラクターだから、それをやればいいんだ。その役ができるならそれをやればいいんだ」と言ってもらえたのは大きかったです。

――研修科での印象的なエピソードを挙げてください。

日笠さん:ドラマCDを録った時が一番印象深くて。普通、ドラマCDの収録だと声だけ録りますよね。でもレッスンではマイクの調整とかをしないため、自分で動いて距離を決めたり、“ぽそぽそ”と話す時にはマイクの横から話したり。一番大変だったのはSE(音響効果)や、音楽も自分で作らなくてはいけなくて。でもそれを経験できたから、作品の音楽を作ったり、マイクを調整してくださるスタッフさんの気持ちや、大変さが少し分かったんじゃないかなと思います。そして時間をかけて、みんなで一丸となって作品作りに取り組んだことは、本当に貴重で、あの時の気持ちをいつまでも忘れてはいけないと思っています。今、様々な作品で、いろいろな人が関わってくれていて、嬉しいと感じられるのも、そんな経験があるからだと思います。

●多くの出会いと宝物を得たデビュー作

――そしてデビューが決まったのは……。

日笠さん:研修科2年目の2007年、アニメ『スケッチブック~full color’s~』で根岸みなも役をやらせていただきました。別の作品のオーディションを受けていた時、『スケッチブック』の平池(芳正)監督が見ていらしたらしくて、気に留めてくださって、作品のオーディションに呼んでいただけたんです。何がきっかけになるかわからない世界なので、出会いって大事だなと。そしていつでも真剣に一生懸命やっていなくちゃいけないと思いました。

――実際に現場でマイク前に立った時の感想は?

日笠さん:初めてのアニメで、サブレギュラーのようなポジションだったので、出番がない時は見学させていただいて、先輩の方々のお芝居や動き方などを勉強させていただいていました。でも見ているのと実際に演じるのとでは全然違うし、人数が多かったので、どのマイクに入ったらいいかもわからなくて。空いているところに入ればいいのはわかっても、先輩の間に割って入るのもなかなかできず。でも本当にいい勉強になりました。監督やマネージャーから教わったり、注意されたりしたことをしっかり修正していこうと。距離感をつかむとか、絵をよく見るとか、口パクを合わせるとか、覚えなきゃいけないことはいっぱいありましたが、課題がはっきり見えたことで、方向性もわかってきて。『けいおん!』の音響監督は、『スケッチブック』の時にすごくお世話になった方で、逆にプレッシャーがあります。『スケッチブック』の頃を知っている人と現場で合うとすごく緊張します(笑)。

――2年経って、あれから成長したと思われないといけないですからね。

日笠さん:そうなんですよ! 「相変わらずダメだ」と思われないように頑張ってます(笑)。『スケッチブック』で出会って、今でもご一緒する方が多いので本当に出会いは大切だなと思います。

●お芝居に関するすべてを学べる日ナレ

――デビューしてから2年経ちましたが、ここまで声優のお仕事をやってみた感想は?

日笠さん:今は緊張することのほうが多いです。でも緊張感の中で少しずつ現場に慣れてきたり、知っている人も増えてきて楽しむ余裕も出てきた気がします。デビュー時はとにかく失敗しないことばかり考えていましたが、やはり楽しみながら演じたほうがいいかなと思えるようになりました。

――声優の仕事の魅力はどこにあると思いますか?

日笠さん:自分の姿が映ったり、舞台に立ったりするお仕事だと、自分がなれるものには限界がありますが、声優はいろんな役ができて、いろんなことができることだと思います。役をいただくたびにこんなにワクワクできるのは、声優だからですね、きっと。

――日ナレに通って良かったと思うところは?

日笠さん:いっぱいあります! まず私もそうでしたが、いろいろなコースがあるので、例え学校に通いながらだったり、会社に通っている人でも、声優への夢を追い求めることができます。そして講師の方やスタッフの皆さん、クラスメイトなど、いろいろな人と出会って関われることです。普通の生活をしていたら出会えないんじゃないか、というくらい、個性的な人がいっぱいです。特に講師の方が(笑)。講師の方も役者さんだったりするので、お芝居についての熱さや現場での経験など、ためになるお話を聞けます。あとはアテレコのレッスンだけでなく、舞台や朗読など、お芝居に関わるありとあらゆる体験ができます。そんな素敵な日ナレを私ならオススメしたいですね。

●自分を信じ、夢をあきらめないで

――声優志望の方へのアドバイスをお願いします。

日笠さん:声優になりたいという想いや決心が強くても、お芝居の経験がないとか、レッスンについていけないんじゃないかと不安を感じる人も多いと思いますが、養成所や学校に入るのはむしろそんな方ばかりです。経験者の方もいますが、レッスンしてくれる講師の方は、たくさんの初心者の方を声優に育て上げているので、行き先を真剣に検討して決めたら、あとは信じて飛び込んでみるのがいいと思います。あと声優を目指していく過程で壁にぶつかることもあると思いますが、その時に自分を見失わないこと、自分の良さを信じることです。私も悩んでいた時、地声を変えたり、作り過ぎて注意されたり、失敗しました。たぶん「日笠が演じたらこの役はどうなるんだろう?」と期待してくださっているはずで、自分を認めてくれるところもきっとあるはずなので、それは絶対忘れないでほしいです。自分を好きになることが大切だと思います。

――では最後に皆さんへメッセージをお願いします。

日笠さん:デビューしてそんなに時間も経っていないですし、作品もそれほどやっていないので毎回現場では必死で、学ぶことも多いです。でも今日よりも明日、今回よりも次回が良くなるように一生懸命頑張っています。声優としてはまだまだな私ですが、1年後、2年後に成長したなと思ってもらえればいいなと焦らず、でも一つひとつのお仕事に全力に取り組んでいきますので、長い目で温かく見守っていただければと思います。そして声優を目指す皆さん、私も同じような立場なので、お互い一緒に頑張っていきましょう!

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